あなたのくらしを政策のまんなかに。make policy for center of your life

衆議院議員 村井宗明 オフィシャルウェブサイト

2012年04月15日 「競り下げ」て無駄減らせ 政府調達時の取り組み拡大
(西日本新聞 2012年4月15日 朝刊)

競り下げ方式で落札され出来上がった「はたちの献血」ポスター(右)。前年度(左)のほぼ半額だが、仕上がりは遜色ない

 「競り下げ方式」を財政再建の切り札に-。政府が文具品などの物品やサービスを調達する際、入札額の低さを競わせて歳出削減につなげる試みがじわじわ広がってきた。少しでも安く物品調達することは、民間では当たり前。政府は昨年度の競り下げ試行の結果を踏まえ、今年4月から試行を拡大するよう各省庁に指示を出した。消費税率引き上げの前に政治や行政の無駄削減が叫ばれる中、その成果に注目が集まりそうだ。

■本丸はここ

 競り下げ3 件方式の導入を提唱するのは、民主党の行政改革調査会(中野寛成会長)に設置された「調達・公共サービス改革ワーキングチーム(WT)」。副座長の村井宗明議員は「予算の無駄で一番大きいのは調達時の官民価格差。鉛筆1本でも政府や公共機関は民間よりはるかに高く買っている。人件費にばかり注目が集まるが、行革の本丸はここだ」と話す。

 民主党は2009年衆院選マニフェスト(政権公約)で、国家公務員総人件費(09年度で約5兆3千億円)の2割(約1兆1千億円)削減を掲げた。今年2月に国家公務員給与を平均7・8%削減する法律が成立し、新規採用の大幅削減を決めたものの、合わせても削減幅は5千億円程度にとどまる。

 これに対し、調達費は国の一般会計の直接発注だけで年11兆円。独立行政法人の調達を合わせると、競り下げ3 件の対象は年間50兆円近いという。

■明確な効果

 国や自治体の調達には、入札のほか、予定価格内なら業者の言い値で契約できる随意契約がある。国の発注の場合、工事で250万円以下、物品購入で160万円以下なら随意契約ができる。

 同調査会の働き掛けを受け政府は昨春から、この範囲の44件で競り下げ3 件を試行。10年度落札額が73万円だった厚生労働省の「はたちの献血」事業ポスターは32回入札を繰り返し40万円まで値を下げ落札された。

 他の試行でも効果があり、WTによると、10年度実績や予定価格からの削減は平均約17%に達した。10年に競り下げを導入した英国では調達コストの14%削減に成功した。村井氏は「本格導入すれば最低でも1割は安くできる。独立行政法人を含めた調達から4兆―5兆円を捻出できるのではないか。消費税増税の前に政府もできることをやるべきだ」と注文する。

 政府は12年度の各省庁への通知に「試行件数を増加させる」と明記。効果を見極めるため、比較的高額な公共工事でも試行できるようにした。

■配慮も必要

 ただ、本格導入には幾つものハードルがある。  中小企業対策もその一つ。中小企業側は品目や業種ごとに「官公需適格組合」をつくって活動しており、中小企業の発展を目的とする官公需法は「組合を国等の契約の相手方として活用するように配慮しなければならない」と規定している。値下げ合戦の“体力勝負”になれば中小企業が苦戦を強いられるのは必至なだけに、調整が必要だ。

 また民主、自民、公明の3党が、障害者が働く施設から優先的に物品を購入するよう国などに求める法案を今国会で成立させることに合意しており、障害者の自立促進にも配慮が欠かせない。  政治決断も不可欠だが、党行政改革調査会のある議員は「官公需適格組合に参加する企業からの政治献金は多く、与野党の議員の大半は組合加盟企業の支持を受けている。敵に回したくない」と本音を漏らした。

▼競り下げ3 件方式

 参加者が1回だけ金額を提示し一番安い業者が受注する「封入入札」と異なり、落札したい業者は時間内であれば何度でも価格を下げて入札できる。買いたい人が値段を上げていく通常のオークションと逆なので、「逆オークション」と呼ばれる。欧米では財政再建や財源捻出の切り札として導入されている。日本でも百貨店や大手外食チェーンなどが活用し、食材や制服、事務機器などの物品のほか、清掃などのサービスを低価格で調達している。

このページのトップへ
Copyright(c) murai.tv 2006 All Rights Reserved.