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2012年03月06日 昨年度の政府競争入札、3割超は応札1業者のみ 厳しい条件や開示不十分
(日本経済新聞 2012年3月6日 朝刊)

 政府が備品調達や公共工事の発注を行う競争入札で、2010年度は3割超の入札で1業者しか応札していなかったことが分かった。入札に参加できる事業者の資格を過度に絞ったり、発注事業の詳しい情報を開示しなかったりと参入の障壁が多いことが背景にある。政府は官僚の天下り先への発注につながる「随意契約」から「競争契約」への切り替えを進めてきたが、見かけほど競争が進んでいなかった。

 内閣官房や総務省の資料によると、国の発注事業のうち、一般競争入札や企画競争入札など「競争性のある入札」と政府が位置付けているのは12万5千件(5.1兆円分)。独立行政法人の発注では6万200件(1.7兆円分)がこれにあたる。このうち30.1%の5万6千件が、1事業者しか応札や応募のない案件だった。金額ベースでは2兆円弱に相当する。

 「1者応札」の問題は高い落札額だ。国や独立行政法人の契約を調べた会計検査院の08~09年の報告で、1者応札の平均落札率が90%台半ばだったのに対し、複数者が参加した場合は80%台半ば。競争入札導入で歳出削減につながりそうだ。

 複数の競争業者が現れない理由としては、政府側が新規事業者の参加を妨げる障壁を作っているという事情が大きい。防衛省が10年度予算で686億円を計上した複数の情報システム整備で、ほとんどが1者応札で落札され契約額でも落札率が99%を超えた。システムの仕様など企業が見積もりを作る際に参考にする情報の開示が不十分で、従来の業者が続けて受注しやすくなっていた。

 検査院や総務省はこのほかにも、(1)企業が見積もりを作るための十分な期間を設けずに、事業者を募る(2)過去に省庁の受注実績がある業者だけを対象にする――などの手法で新規参入を妨げる例があると指摘している。

 09年の検査院の調査では、独立行政法人が随意契約から競争契約に切り替えた案件のうち56.2%が結局は1者応札に終わっていた。鈴木満桐蔭横浜大学法科大学院客員教授は「役所の契約責任者に調達額を下げる熱意を植え付けなければ、なじみの業者から高値で買う状況が続く」と話す。

 毎年1兆円増える社会保障費など兆円単位の財源不足に比べれば、調達改革で確保できる財源は小さい。とはいえ、消費増税の説得力を高めるには歳出削減の努力は避けられない。民主党は今国会に提出予定の行政構造改革実行法案の中で、政府の調達の改革案も盛り込む方針。業者に入札価格の安さを競りで競わせる「競り下げ方式」の本格導入などを検討する。

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